小が大を飲む買収戦略

NHK経済羅針盤は、買収でグローバル企業になった日本板硝子の藤本勝司社長でした。
世界シェア6位の日本板硝子が、売上が2倍以上で、世界シェア3位の英国ピルキントン社を6,100億円(年間売上2倍)で買収しました。世界の旭硝子、サンゴバン(仏)と世界に並びました。
社長:今後どう21世紀に向けて生き延びるか。海外に出て行く戦略しかない。じっとしていることは、そのまま墓場を意味する。自ら海外へ出て行き手もあったが、莫大な資金と時間掛かる。お金と時間との兼ね合いで買収を決断した。
市場のグローバル化に遅れたことが大きな原因でした。日本の自動車メーカーの現地生産に合わせた、海外生産拠点進出が遅れをとりました。
世界シェア1位の旭硝子は世界に16生産拠点を拡大していました。
日本板硝子は、高い品質の製品を生み出す独自の工程があり、安定した高品質製品、ものづくり技術があります。これは、日本の自動車メーカーの中で厳しく鍛えあがられています。JFEスチールにもありましたが、日本のものづくりは自動車メーカーの厳しい品質の中で技術力が向上して世界に通用していますね。
一方、ピルキントン社は、世界24ヵ所に生産拠点を持つグローバル企業です。世界の拠点工場に同じ品質を持つように広げるグローバル経営のノウハウを持っています。例えば、言葉の統一や統一した基準づくりのノウハウを持っています。
小が大を飲む買収ですが、お互いに足りないものを補完し、シナジー効果があり、極めて合理的な経営戦略のように思えました。
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コメント

  1. サブロー より:

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    私が医療業界にいるときにも、合併・買収は盛んでした。
    小さい方の会社が大きい方の会社を買収することもありました。
    年間売上高数千億円・数兆円規模の会社同士の合併が繰り返されました。
    製薬会社は規模が大切ですからね。

  2. りょー より:

    SECRET: 0
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    小が大を飲む・・・
    まさに華麗なる一族の世界ですねぇ。
    企業が生き残っていく上で規模は大切だと
    思います。
    問題は、それがお客様(顧客)に対して
    よいことであればいいのですが・・・

  3. KAWAI より:

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    学生の頃、某建築家の事務所が請け負ってた日本板硝子のPR誌の編集手伝ってたなあ。
    知名度のある日本企業が海外投資ファンドの買収ターゲットになるケースは多く報道
    されていますが、一方で日本企業が海外企業の大型買収に積極的に乗り出すケースも
    増加しているようです。ただそっちはそれほど伝わって来ず、非対称性を感じますね
    (雇用や事業体存続の問題などがあまり関係しないからか)。
    東芝がウェスティングハウスを買収したのは原子力発電部門の強化だろう。ダイキン
    工業は一度しくじったアメリカ再上陸が目的でマレーシア企業を買ったんだと思う。
    JTがイギリスのたばこ大手を買収した件などは、もうこれは叩かれるばかりの世界の
    タバコ産業の行方が、どういう形にせよ日本の喫煙者の動向に揺さぶられるってこと
    なんでしょうね。
    建材ガラスの業界は国内は元から寡占市場で、こうなるとなかなかシェアは動かない
    (ついでに云えば工業ガラスはペンタを呑み込んだあの会社が強い)。
    いまの社長の藤本氏は技術畑の人なので、こういう思い切った買収に打って出るのは
    意外でもあるし、同業者が一番驚いたんだろうと思います。
    それから彼はタレントの千秋のお父さん。彼女が苗字を省いてるのは父親への遠慮が
    あるという説も。
    お初にコメント。

  4. ふくふく より:

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    サブローさま
    医療業界にいたんですね。いつもありがとうございます。
    りょーさま
    お客様の視点って大切ですよね。大賛成です。
    KAWAIさま
    はじめてコメントありがとうございます。藤本千秋ですか、知りませんでした。これからもちょくちょくコメントください。

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